外装用塗料
屋外の壁に使われる塗料です。上塗りは、耐候(紫外線)性や耐久性に優れています。そのほか、降雨によって汚れが落ちやすくなる(セルフクリーニング)機能や、高反射(遮熱)機能を持った塗料もあります。一般的に、アクリル→ウレタン→シリコン→ふっ素樹脂の順で性能が高くなります。下塗りも、上塗り同様たくさんの種類があります。一般的に、1液型よりも2液型の方が密着力や性能が高くなります。上塗りとの組み合わせも大切ですが、部材や塗替え前の状態にあわせて選ばれることをおすすめします。
内装用塗料
屋内の壁や天井に使われる塗料です。最近では、内外部用と書かれた塗料も多くあります。実際、屋外の軒裏天井(軒天)などにも、多く使用されていますが、日光が長時間あたる箇所には、耐候性の良い、外装用塗料をおすすめします。内装用塗料の傾向として、シックハウスの1因とされる揮発性有機化合物(VOC)をほとんど含まない環境配慮型や臭気の少ない水性塗料が増えています。たばこを吸われていた壁の塗替えの際、ヤニやシミが浮き出る場合があります。専用の下塗りを組み合わせたり、ヤニシミ止め効果のある上塗りをおすすめします。
屋根用塗料
屋外の屋根に使われる塗料です。部材は、金属製鋼板やスレート(コロニアル)や瓦などがあります。外装用と同様に、アクリル→ウレタン→シリコン→ふっ素樹脂の順で性能が高くなります。高反射(遮熱)機能をもった塗料もあります。下塗りも、上塗り同様たくさんの種類があります。一般的に、1液型よりも2液型の方が密着力や性能が高くなります。上塗りとの組み合わせも大切ですが、部材や塗替え前の状態にあわせて選ばれることをおすすめします。特にスレート(コロニアル)屋根塗替えの場合は、劣化の状態が現場によって大きく異なる場合がありますのでご注意ください。
木部用塗料
屋内外の木に使われる塗料です。屋外用のほとんどの塗料には、木が腐らないように防虫・防腐機能が含まれていますが、屋内用には入っていません。屋内用は、木目を生かす浸透タイプが多く使用されています。一般的に木目を生かす浸透タイプの着色仕上げのほか、手の触れる手すりなどは色移り防止のため、着色後にクリヤー仕上げの場合があります。屋外用には、木目を生かす浸透タイプ、木目を塗りつぶす造膜タイプ、その中間の半造膜タイプの3つがあります。塗替えの場合は、木部の劣化状況に応じて選ばれることをおすすめします。
床用塗料
屋内外の床に使われる塗料です。おもな部材として、モルタル(コンクリート)やアスファルトがあります。稀に、カラーコンクリート(フェロコン、強化コンクリート)を使用した床もあります。難密着部材になりますので、塗替えの際は、専用の下塗りのほか入念な下地処理が必要になります。ご注意ください。外装用や内装用と違い、耐摩耗性が要求されるため、専用のシンナーが必要な強溶剤塗料を使用されている場合があります。塗替えの際は、旧塗膜の状態やシンナーテストで塗料選択されることをおすすめします。
防水塗料
屋外のベランダや屋上に使われる塗料です。建物内部への雨水侵入を防ぐため、防水層を作り、耐候(紫外線)性や耐久性に優れた上塗りで仕上げるのが一般的です。防水層は、アスファルト系、ポリマーセメント系、ウレタン樹脂、FRP樹脂、塩ビシート防水などの種類があります。塗替え前の状態で、既に漏水している場合は、防水層が切れて雨水が建物内に侵入しています。その場合は、専門業者へご相談をおすすめします。